北島三郎の故郷 道南の知内町から福島町にかけての海岸線は、世界遺産知床にも負けない絶景の秘境があるということはあまり知られていません。
函館市内から松前方面へ向かう国道228号線は、ずっと海沿いを走りますが知内町から福島町の区間だけ峠道を走るルートとなっています。
海岸線は知内町、福島町とも途中で途切れており、そのどん詰まりの集落はどちらも秘境の地と言われているエリアでその中間地点は船でしか行くことができません。
知内町からは矢越クルーズ、福島町からは岩部クルーズがそれぞれ運航しており道南の秘境へと行くことができます。
今回は福島町側から出発する岩部クルーズについて紹介します。
福島町の先端にある秘境の集落
福島町側の出発は岩部地区という市街地から8kmほど離れたどん詰まりの集落から出向します。
船は12人乗りという非常に小さなものですが、洞窟に入るにはこのサイズの船でないといけないため大型化はできないようです。
そのため風速10m以下、波の高さ1m以下、雨天中止と欠航率が高く3回連続で中止となりようやく乗船できました。
4月下旬ごろから運行開始しますが、GWは海もあまり穏やかでないため欠航率が高く、秋は海が穏やかなため就航率が高いです。
250年前の火山活動によって形成
漁船のような岩部クルーズに乗船していざ出発です。
岩部の集落を過ぎるとその先に道はなく船でしか行けない断崖絶壁の海岸を進んでいきます。
この辺りの岩部海岸は250万年前の火山活動によって現れた溶岩によって形成されているため、人工物ではない自然が生み出した造形美を見ることができるスポットです。
小さな船なので海岸の間近まで近づくことができるため迫力ある奇岩が目の前で見ることができますよ。
景色は知床そのもの
出航してしばらくすると2つの滝が流れる海岸へと到着します。
この辺りは干潮時に現れるタタミ岩とも呼ばれる岩礁もありウニやアワビが大量に生息している漁場としても有名な所です。
海岸にはかつての休憩施設があったようで、その基礎だけが残っている状態です。
知床の方は現役の番屋なので建物は残っていますが、その様子はまさにルシャ海岸といった感じですね。
雰囲気的にもヒグマが出てきそうな感じですが、確率は知床ほど高くなく出会えたらラッキーといった感じです。
福島町のポスターに
奇岩が多く見ごたえの多い岩部海岸ですが、中でもランドマーク的な存在となっているのが耳岩。
この岩と真っ青な海は福島町の観光パンフレットの表紙にもなっている福島町を代表する景色となっています。
有料にはなりますが、岩部クルーズではドローンによる撮影を行っており真っ青な海の上を浮かぶ岩部クルーズと断崖絶壁の岩部海岸はまさに絵になる光景です。
データ渡しならば500円(写真は1000円)という比較的安価な設定なのがいいですね。
神秘的なブルーの青の洞窟
岩部クルーズ青の洞窟だけかと思っていましたが、岩部海岸周辺はとても見所が多く全てを紹介するとかなり長くなってしまうため、後は実際に乗船してその素晴らしさを体感していただきたい所です。
最後にメインとなっている青の洞窟ですが、ものすごく小さく 入洞する際にはヘルメットの着用が義務化となっていますので着用をしましょう。
暗い洞窟内に太陽の光が差し込むと神秘的なブルーの世界が広がります。
これは透明度の高い海水だから見ることができる現象で、水面が青く輝く幻想的な絶景はまさに本場ナポリの青の洞窟に引けを取らない美しさですよ。
岩部クルーズはツヅラ沢で折り返し
福島町側の岩部クルーズはこの先幻の集落ツヅラ沢へ立ち寄った後、帰港してしまうため知内町側の矢越海岸へは一切立ち寄りません。
知内町側の矢越クルーズも途中パワースポットへ立ち寄ったりと岩部クルーズとは違ったコースを通って青の洞窟へと向かうためこちらも乗船して岩部海岸、矢越海岸それぞれの景色を堪能しておきたいですね。
■岩部クルーズ
【住所】北海道松前郡福島町岩部
【アクセス】木古内駅から函館バス松前行に乗車し、福島で福島町デマンドバスに乗り換えて岩部で下車(平日のみ5便運航、土日は福島市街地からタクシーを利用)
【運行期間】4月下旬~10月中旬
【運行便数】9:00、10:45、12:45の3本
【料金】3,000円
この記事を書いた人
コイチ
気が付いたらアラフォー。
大泉洋と同じ高校出身な北海道在住の旅人ですww
北海道内179市町村の温泉・登山・お祭りめぐりと
北海道内でイッテQみたいなことしています(笑)
179市町村しょっちゅう出かけているのは、恐らく自分とブギウギ専務くらいww
たま~に本州にも出没してます。
西でも東でもない変わった食文化がある名古屋が最近のお気に入り。
ブログ:北海道よりみち話