旭川市と比布町にまたがる山、「突哨山」(とっしょうさん)という山をご存知でしょうか。
かつてはアイヌ民族の生活の場として、今は人々の身近な里山として親しまれています。
雪解けが進む4月からゴールデンウィークにかけて、一斉に咲きほころぶのが、カタクリとエゾエンゴサク。
その年によっては、気温が一気に上がることもあるので、見られるのは限られた何日間かだけなのです。
この里山では、平成5年から「カタクリフォーラム」という市民グループ主催のイベントが毎年開催されているので行ってみました。
登山口に集合したら、突哨山の中へ、ガイドさんと一緒に入山していきます。
すぐに足元に、カタクリや、エゾエンゴサク、ニリンソウなどのかわいらしい花がちらほらみえてきますよ。
ガイドさんの解説がとっても楽しくて、知らない植物を見つけたら、質問したり、一緒に図鑑で調べたりしながら先を進みます。
群生している場所は、あちらこちらに何か所もあって、かわいらしく下を向いた妖精のようなカタクリの姿はとっても可憐。
思わず時間を忘れて見とれてしまいます。
時期を同じくして咲く、エゾエンゴサクの紫色と、カタクリのピンク色が重なって、とてもロマンチックな光景が広がっていますよ。
山の中には所々に地図が表示されていたり、登山口には持ち歩ける地図が設置してあるので安心ですが、
山なので、道迷いの心配がある方は、必ず慣れた人と一緒に行きましょう。
登山口から分岐点を左に折れると、「ぴぴの路」そこからは旭岳の絶景が見渡せます。
イベントでは、コンサートや手作りのお弁当やお菓子の販売もしていて賑やかな雰囲気。
春のカタクリフォーラムだけではなくても、様々な季節に訪れるたびに、発見のある突哨山。
蝉の抜け殻、きのこ、松の木の香り、なかなか見かけることのない植物、きれいな鳥の声…
ぜひとも日々の喧騒から離れて、身近な里山へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人:mami_s