苫小牧・日高

“エンルム岬”柱状節理の鋭利な岩山から眺める様似西海岸の絶景スポット

様似町の海岸は、近くにできた割れ目に地下のマグマが入り込んで固まった火成岩が多くあります。

アポイ岳とは反対側の西海岸に多く、親子岩、ローソク岩、ソビラ岩、エンルム岬とあります。

様似西海岸を一望できるのは観音山展望台ですが、若干木々が多いため冬以外はあまり景色が良くないのが残念です。

でも、様似西海岸が見られる展望台はもう一つあり、それがエンルム岬。

柱状節理の岩の固まりに登ることができるんです。

下からも眺めてみよう

以前は未舗装の急坂だったところもジオパーク構想のおかげで観光地化され舗装された道になりました。

そのまま駐車場へ来てしまうとエンルム岬の特殊な地形を見ることができません。

展望台とは別に漁港の方へも道があるので、まずは漁港からエンルム岬を見てみましょう。

真下からエンルム岬を眺めるとひとつの独立峰のような鋭い岩山がそびえたっています。

地質学に興味がある人ならば柱状節理の塊で形成された岬はまさに圧巻でしょう。

アイヌ民族のチャシ(砦)だったエンルム岬

下から見ると鋭利な岩山に見えますが、テレビの電波塔のある駐車場からは手すり付きの階段があるので登りやすいです。

高さはそれほどないので5分もかからずに上まで登れますよ。

階段を登った先は非常に見晴らしがよく、かつてアイヌ民族がこの地をチャシ(砦)として見張りなどを行っていたようです。

正面の観音山もチャシがあった所なので、様似町はアイヌ文化も色濃く残っている地でもあります。

風景は函館山っぽい

エンルム岬は、かつて島で浸食などによって陸続きになった陸繋島です。

北海道内ですと、函館山が同じ陸繋島なので、エンルム岬と函館山山頂からの景色は非常に似ていますね。

建物はあまりありませんが、湾と湾が狭まっている地形はまさに函館!

ちなみに先程から何回か登場している観音山というのは正面の山の事です。

襟裳岬が見えることも

エンルム岬は海にそびえたっているので周りに障害物がありません。

そのため非常に景色がいいです。

海越しに高山植物が咲き誇るアポイ岳、空気の澄んだ快晴でしたら遠く襟裳岬も見えますよ。

ここから夕日を見ることもできますが、夕日は下の親子岩からの方が岩と一緒に見られるので親子岩ふれあいビーチまで移動することをお勧めします。

8月第1土日はアポイの火祭り

様似町では8月第一土日はアポイの火祭りというイベントが開催されます。

様似町最大のイベントで町民によるダンスや、タレントによる歌謡ショーなどまさにお祭り。

夜には花火が打ち上げられ、エンルム岬に火文字が点灯されるようです。

エンルム岬に火文字が点灯された様子は見たことがなく、昼間とはまた違った光景が楽しめそうなのでいつか行ってみたいお祭りですね。

■エンルム岬

【住所】北海道様似郡様似町会所町35

【アクセス】JR札幌駅から高速ペガサス号浦河行きに乗車し、浦河ターミナルで様似行きに乗り換え、西町で下車(1日11本)

この記事を書いた人

コイチ

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